亜美が稼げていたし、指名も取ってたし、店に対して特に不満も言ってなかったので…
僕は、次第に日本橋から足が遠のき、亜美へ連絡もしなくなっていった。
亜美が店で上手くやっていけていると思っていた。
しばらく月日が経ったある日、僕は仕事が休みで珍しく実家に帰っていた。
夜10時を過ぎた頃に、突然亜美から電話がかかってきた。
電話に出ると亜美は泣いていた。
亜美「Tさん、もう風俗で働きたくない」
僕『急にどないしてん?何があったんや?』
亜美「店のスタッフが、私が本番やってるから、店から出ていけって。しかも、親に風俗で働いてる事をばらすとか言ってくるし、どうしたら良いか分からない(泣)私本番なんてやってないし。」
亜美が本番をやっていないのは僕が一番良く分かっていた。
何故なら、亜美の人間性からして本番するタイプぢゃないし、
僕が育てたって自負と
僕の考えをイヤと言うほど叩き込んでいたからだ
・ヘルスで本番やったからって指名が返るワケぢゃない。
・本強してくる客に限って本番したって絶対指名なんかしない。
・ヘルスでメッチャ稼いでる女の子はほとんど本番してない。
僕が、ホテヘルの店長やってる時に指名を取っていた亜美には
こーゆー話は散々していたから、絶対に亜美が本番するワケがないと断言できる。
何故こんな事になったか?
だいたい想像はついていた。
それは、他の女の子の妬みによる作り話
新人で自分達より年上であった亜美が、
入店してスグ指名ナンバーワンになったら
そりゃ、前から居る女の子達は良い気がしないわな
でも腹立たしいのは、店スタッフが言い放った
【親に風俗で働いてる事をばらす】
とゆー、有り得ない暴言
僕『立花君は、何で亜美を守らへんねん?』
亜美「立花さんも、店のスタッフの話を鵜呑みにしてるから味方してくれへん。もうi嫌や」
僕『お前は悪くない。もうそんな酷い店行かんでエエし』
とりあえず、亜美には親バレとかはさせへんし、僕は亜美をどんな事あっても守るから心配するなと、言って電話を切った。
そうだ
まず、立花君に電話しよう…
と、思ったが手が止まった。
今更、立花君を責めたトコで
もう元通りにはならないと思ったのと同時に
亜美を店で孤立させてしまった僕の不甲斐なさに
僕のアホさ加減を悔いた。
亜美や立花君ともっとマメに連絡を取っていたら、もしかしたら未然に防げていたかもしれない…
そんな罪悪感に僕は苛まれた。
何回か亜美とメールしたが、亜美のヘコみ具合は半端ではなく…
亜美は次の日に
携帯を解約してしまい、音信不通になった