1週間後、早番の仕事が終わりかけの時間帯に店長が、
『飛んだ主任の寮を片付けてきてほしい』
と、頼まれた
まぁ、早番でないと片付けも出来ないし仕方ないよね…
もう1人僕より年下だが、この店のグループで4年ぐらい働いてる関さんと、もう1人新人のスタッフと一緒に飛んだ主任の部屋に行く事になった。
店長が
『荷物全部出して処分してやー』
とゆー言葉に見送られて、荷物を運ぶのを見越して大きめの車で出発
車で5分くらいのトコで、元主任の家に到着
部屋の鍵を開けると、少しヘコんだ
何故なら、ほとんど荷物がそのまま置いてあったのよね 汗
これ片付けにメッチャ時間かかるやん(:_;)
それと、気になったのは
僕も寮住まいだったし
女の子も寮住まい何人も居たケド
この主任の寮
ワンルームぢゃない
3DKもありやがる
古参のスタッフの関さんに聞くと家族が居るスタッフや
旦那や子供が居る女の子の寮はワンルームでないそうだ
羨ましい…
ってか、主任に家族居たのね。全く興味なかったケド 苦笑
それに、荷物が殆どそのまま置いてあるのも納得できた。
こんだけ荷物を全部運んで飛ぼうとしたら、引っ越し業者呼ばないと不可能だもの
あの時点で、スグ飛ばないと店から横領罪で警察に訴えられる可能性があった
ちなみに詐欺罪は10年以下の懲役で
横領罪は3年以上の懲役なので何気に罪重いから、飛んで正解( *´艸`)
さて片付けようと1つの部屋を開けた時に
僕は、
「関さーん、チョット来てよ 泣」
と叫んでしまった
その部屋は、
子供部屋だった
部屋を見ると、どうやら女の子供さんが居たらしい。
関さんに話を聞くと、奥さんは居なかったらしいが子供と2人で暮らしてたそうだ。
その部屋には学習机があり、クローゼットを開けると…
子供の玩具だけでなく
小学校の制服や
学校の教科書まで
そのまま置いてあったのだ
その時に、慌てて子供と夜逃げの準備をしてる主任の姿を想像して、凄くブルーになりました。
店長が言ってた
『荷物を全部処分しろ』
って、言葉がとても残酷に思えてきた
『関さん、コレも全部捨てないとアカンのかな?』
だって、子供にとっては思い出の品ばかりだろうし、
そりゃ夜逃げして子供も転校になるから
教科書も制服も不要かもしれんが
たった数万の金を抜いた為に、ソコソコの給料で安定した生活を壊したうえに
子供に悲しい思い出を作りやがって
アンタ大馬鹿野郎だよ
引っ越しが終わっても、僕のブルーな気持ちは治まらず
数日間、子供の思い出を処分したとゆー
変な罪悪感を引き摺ってました